「車のコーティングの種類の違いがよくわからない」
車のコーティングには種類がたくさんあり、車体や駐車場所に合わせて適切なコーティングを選ぶ必要があります。
間違ったコーティングを選んでしまうと、車体に水シミができ、買取時の査定に悪い影響を与える可能性も...。
そこでこの記事では、代表的なコーティング5種類とその特徴を解説します。
代表的なコーティング5種類
ポリマーコーティング
ガラスコーティング
ガラス系コーティング
セラミックコーティング
油膜系(ワックス)コーディング
それぞれのコーティングがどのような方におすすめなのかに加え、選ぶ際のポイントについて、洗車のプロが解説します。
この記事を読めば、綺麗な車に乗り続けられ、売却時にも高く売れる可能性も上がるかもしれませんので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のもくじ
車のコーティングとは
車のコーティングとは、車のボディやフロントガラスに特殊な液剤を塗り、汚れを付きにくくしたり、艶を出して見た目を良くしたりするために行う作業です。
車にコーティングをしないと、表面の塗装が禿げてくるスピードが早く、屋外で駐車しているケースだと数年で車体の色が購入時と大きく変わってしまいます。
また、コーティングには「ポリマーコーティング」「ガラスコーティング」などさまざまな種類があり、車の種類や目的に応じて使い分ける必要があります。
コーティングのメリット
ここからはコーティングのメリットについて解説します。
コーティングのメリット
綺麗な見た目を維持できる
汚れがつきにくいので洗車が楽
綺麗だから高値で売れる
コーティングのメリットは見た目が良くなるだけでなく、売却時の査定にも影響を与えます。
綺麗な見た目を維持できる
車体にコーティングを施すと、新車時のきれいな見た目を長期間維持しやすいメリットがあります。
コーティングにより車体表面が滑らかになることで、汚れが付着しにくくなり、着いた汚れも簡単に落とせるためです。
また、コーティングによりできた膜が紫外線などから塗装を守ってくれるため、新車時の鮮やかな塗装を長期間維持できるのです。
汚れがつきにくいので洗車が楽
汚れが付着しにくくなるため、洗車の手間が大幅に減るメリットがあります。
コーティングには撥水・撥油性があり、水や油分を弾くため、雨粒や路面の油汚れなどが付着しにくくなります。
たとえ汚れが付着しても、コーティングにより滑らかな表面になっているので、簡単に汚れが落ちます。
また、洗車時に汚れを落とすために強くこする必要がなく、傷がつくリスクも下がります。
綺麗だから高値で売れる
コーティングを施している車は、同年式のコーティングをしていない車に比べ、車体が綺麗な状態の事が多いため、高額での売却が期待できるかもしれません。
また、コーティング施工車は、オーナーが車の手入れを怠らず、大切に乗っていたというイメージの良さにも繋がることもポイントです。
コーティングのデメリット
次にコーティングのデメリットについて解説します。
コーティングのデメリット
料金が高い
一度で終わりでない
メリットだけでなく、デメリットもしっかり把握してコーティングを行うか決めましょう。
料金が高い
車体にコーティングを施す最大のデメリットは、施工費用の料金が高いことです。
一般的な乗用車へのコーティング施工で、およそ5万円から10万円程度の費用がかかり、高級車やコーティングの種類によっては、さらに高額になる場合もあります。
また、コーティングは車体の状態によっては施工前に下地処理が必要になり、追加費用が掛かります。
下地処理の目的はボディの表面の傷を取り除き、コーティングの定着を良くすることです。
下地処理の具体的な手順
洗車で汚れを落とす
鉄粉除去剤を使い鉄粉を取り除く
水垢を除去する
イオンデポジットを除去する
コンパウンドで研磨する
再度洗車し脱脂する
ガラスコーティングを効果を長持ちさせるためには上記のような、入念な下地処理を必要とします。
また、下地処理の費用は車体の大きさによって変わりますが、一万円前後が相場です。
一度で終わりでない
コーティングは時間の経過とともに徐々に劣化し、効果が低下していくため、一定期間が経過すると再施工が必要になります。
一般的には2〜5年程度の寿命といわれており、再施工しないと防汚効果や光沢、撥水性などのコーティングのメリットが失われてしまうことも。
また、コーティング車は一般的な洗車だけでなく、専門的な洗車が必要な場合があります。
車種によってはメーカー指定の方法に沿ってメンテナンスを行わないと劣化が早まる恐れがあります。
代表的なコーティング5種類とその特徴を解説
料金が少々高い、メンテナンスが必要という点はありますが、それ以上にコーティングによって受けられる、汚れがつきにくい、綺麗な見た目を持続できるなどのメリットは大きいものです。
よりご自身の愛車に合ったコーティングを選択し、メリットを最大限に活かすためにも、ここからは代表的なコーティング5種類とその特徴について解説します。
代表的なコーティング5種類
ポリマーコーティング
ガラスコーティング
ガラス系コーティング
セラミックコーティング
油膜系(ワックス)コーディング
それぞれの特徴を解説するので見ていきましょう。
ポリマーコーティング
ポリマーコーティングは、ポリマー樹脂を主成分とするコーティング剤を使用します。
ポリマーコーティングの特徴は価格が比較的安く、施工時間が短いことです。
具体的には新車なら1〜3万円、中古車なら2〜4万円程度の費用がかかります。
施工価格は手が出しやすく、効果も感じやすいので、中級グレードの車におすすめのコーティングです。
一方で、ポリマーコーティングは、熱や紫外線に弱く、汚れや傷への耐性が高くないというデメリットも。
とはいえワックスよりも持続性が高く綺麗なのでコーティングにあまりお金をかけたくない方から支持を集めています。
ガラスコーティング
ガラスコーティングは、液体ガラスを主成分とするコーティング剤を使用します。
ガラスコーティングの最大の特徴は、ガラスと同等の非常に高い硬度を持ち、小石や引っ掻き傷からボディを守れることですが、施工が難しく、費用が高くなる傾向があります。
具体的には新車なら7〜10万円、中古車なら10〜15万円程度の費用がかかります。
質を最も重視し、本格的にコーティングを行いたい方におすすめです。
ガラス系コーティング
ガラス系コーティングは、従来の無機物だけの「ガラスコーティング」とは異なり、有機物も配合されたコーティングです。
ポリマーコーティングとガラスコーティングの中間の性能で、ポリマーコーティングよりも耐久性が高いのが特徴です。
ガラスコーティングと比べ価格が抑えられ、具体的には新車なら5〜7万円、中古車なら6〜8万円程度の費用がかかります。
また、有機物と無機物を混ぜたコーティングなので、艶に自然な風合いが出せますので、ナチュラルに仕上げたい方におすすめです。
セラミックコーティング
セラミックコーティングは、セラミックを含む液体コーティング剤を使用します。
セラミックコーティングの最大の特徴は、非常に硬く丈夫な被膜を作ることです。
鉛筆の芯でも簡単に傷がつかない9H相当の高硬度を実現しており、小石や引っかき傷から車体をしっかりと保護してくれます。
また、セラミックコーティングは撥水性と防汚性に優れており、ボディが綺麗な状態を長期間維持できます。
一方で、他のコーティングに比べて施工の価格が数十万円からと値段が高いのが特徴です。
具体的には新車なら10〜15万円、中古車なら15〜20万円程度費用がかかります。
最高級のコーティングとなっており、高級車やクオリティにこだわりたい方におすすめのコーティングです。
油膜系(ワックス)コーディング
ワックスコーティングは、天然ワックスや合成ワックスを主成分とするコーティング剤を使用します。
ワックスコーティングの最大の特徴は、施工方法が簡単なので、プロに頼まずとも自宅で自分でできる点です。
スプレー式やペースト状のワックス剤を塗布するだけの手軽な施工もあり、車の知識がない方でも手軽にコーティング可能です。
また施工価格が安価で、新車なら1,000〜2,000円、中古車なら2,000〜3,000円程度。
一方、耐久性は低く、数ヶ月から長くて1年程度で効果が低下してしまうデメリットがありますが、初心者でも扱いやすいので、コーティングの入門編としておすすめです。
コーティングの水はじきの種類を解説
代表的なコーティングの種類を5つ紹介しましたが、各コーティングには主に3つの水はじきの種類が存在し、ご自身で選択する必要があります。
コーティングの水はじきの種類
撥水タイプ
疏水タイプ
親水タイプ
それぞれどのような水はじきの効果があるのかを知りましょう。
撥水タイプ
撥水タイプのコーティングは、水が車体に当たるとボディから弾き飛ばされ、水玉状にならず流れ落ちていくのが特徴です。
水が車体に広がらずに弾き飛ばされるので、汚れが付着しにくくなるので、洗車が楽になります。
さらに、水分が付着しないため、水垢が発生しづらいです。
一方で、傾斜のない平面の駐車場で水滴が流れ落ちず、直射日光を浴び続けると、水滴がレンズの役割を果たし車体表面に焼きつき、塗装の劣化を早める場合があります。
車の保管場所が傾斜や屋内で、雨の日の水滴がコロコロ転がるような撥水を感じたい方にはおすすめのコーティングです。
親水タイプ
親水タイプのコーティングは、撥水タイプのように車体を小さな水玉がコロコロ流れ落ちるのではなく、水滴が平に広がり流れ落ちていくコーティングです。
水滴が平に広がり、大きな水たまりとなり、重力で車体から流れ落ちていくため、水滴が車体に残りづらく、水シミができにくいです。
また、親水コーティングは撥水性よりも長期間効果が持続し、定期的なメンテナンスを行えば、数年間は高い防水効果が期待できます。
撥水性よりも、水シミなどの発生が気になる方におすすめのコーティングとなっています。
疏水タイプ
疏水タイプのコーティングは「滑水タイプ」とも呼ばれ、撥水タイプのコーティングのような粒の水玉がコロコロ落ちていくのでなく、小さな水たまりが流れ落ちていきます。
撥水タイプと親水タイプの中間の特徴があり、撥水タイプと比べると水弾きは少し悪いですが、水シミの発生がしづらくなっています。
雨の日の水弾きを感じたいけど、直射日光による水シミが気になる方におすすめのコーティングです。
撥水コーティングの水はじきの種類を選ぶときのポイント
撥水コーティングの水はじきの種類を3つ紹介しましたが、どれを選べば良いかわからない方のためにポイントを2つ紹介します。
水はじきの種類を選ぶときのポイント
車を駐車する場所
洗車する頻度
ポイントを知って自分の環境にあったコーティングを選びましょう。
車を駐車する場所
例えば、屋根のない屋外の駐車場に停めている場合、直射日光で水が流れ落ちる前に乾燥してしまう可能性が高く、水滴が残り水シミが発生しやすくす。
大きな水たまりになり、重力で下に落ちる親水タイプのコーティングが屋外に駐車する方にはおすすめです。
逆に屋内での駐車の場合は、乾燥前に水滴が流れ落ちるので撥水タイプのコーティングでも問題ありません。
車の駐車場所の環境に合わせて、最適なコーティングを選びましょう。
洗車する頻度
洗車が月に1度以下の方は親水タイプのコーティングがおすすめです。
親水タイプのコーティングでは、大きな水たまりが重力によって車体から流れ落ちる際に、汚れも一緒に流れ落ちるので汚れがたまりづらいです。
一方で、撥水タイプのコーティングは水滴が小さく車体に残り、汚れがたまりやすいので、月に2度以上洗車をする方でないと水シミなどが発生しやすいです。
洗車がめんどくさいと感じる方は、親水タイプや疏水タイプのコーティングを選びましょう。
洗車のポイント
コーティングが施された車体の洗車は、通常の洗車よりも気をつけるべきポイントが2つあります。
「炎天下での洗車は避ける」と「洗車機は使わない」です。
炎天下の中洗車を行うと、水滴がすぐに乾き水シミになってしまうので、直射日光の中の洗車はできるだけ避け、水滴の拭き上げは念入りにおこないましょう。
また、汚れが着いたまま洗車機を使ってしまうと、ブラシで車体の表面に傷が付く可能性があります。
傷がついてしまうとせっかくのコーティングも剥がれてしまうので、洗車は手洗いで行いましょう。
撥水コーティングは自宅でできる
撥水コーティングは、専門店に依頼すると仕上がりは綺麗ですが金額がネックになりがち。
そこで、自宅で簡単にできる撥水コーティング剤を紹介します。
「エクセルブライトリキッド」はプロ使用のコーティング剤です。
光沢
保護
撥水
これ1本で3つの効果が得られ、使用方法も塗って拭き取るだけなので女性でも簡単に使えます。
また、ボディだけでなく「ホイール」「ヘッドライト」にも使えるので、これ1本あれば、車丸ごとピカピカに。
使用方法も動画で公開されているのでチェックしてみてくださいね。
コーティングをして綺麗な愛車に乗り続けよう
この記事では、5つのコーティングの種類と特徴を解説しました。
代表的なコーティング5種類
ポリマーコーティング
ガラスコーティング
ガラス系コーティング
セラミックコーティング
油膜系(ワックス)コーディング
それぞれにメリット・デメリットがあるので特徴を理解し、どのコーティングが自分の車にあっているのか見極めましょう。
また、それぞれのコーティングに加え撥水コーティングの種類も3つあります。
コーティングの水はじきの種類
撥水タイプ
疏水タイプ
親水タイプ
駐車場所や洗車頻度によって、どのタイプのコーティングが良いかが変わりますので、この記事を参考に、ご自身の車の状況に合ったものを選んでみてください。