
スタッドレスタイヤの寿命は10年って本当?交換時期の見分け方や保管方法を解説
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「スタッドレスタイヤの寿命はどれくらい?」
「交換時期の目安はあるの?」
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤと比較して一般的に寿命が短いと言われています。
ただし、冬の短い期間は使わないため、通常タイヤよりも寿命が長いと考えている人が一定数います。
寿命を過ぎたスタッドレスタイヤを使い続けると、大きな事故に繋がりません。
冬の安全運転のためにも、本記事ではスタッドレスタイヤの寿命や交換時期について解説します。
この記事のもくじ
スタッドレスタイヤの寿命の目安

まずはスタッドレスタイヤの寿命の目安について解説します。
適切タイヤの寿命の目安は3〜5年
任意タイヤは10年履き続けても大丈夫?
寿命以上にスタッドレスタイヤを使い続けると、事故に繋がる可能性があります。
適切なタイヤの正しい寿命を知って、適切なタイミングで交換を行いましょう。
スタッドレスタイヤの寿命の目安は3〜5年

今後の寿命は使用状況や保管方法によって変わりますが、一般的には冬だけの使用で3〜5年が目安です。
3シーズン使用したら一度交換するかチェックしましょう。
まず交換のタイミングや見分け方については詳しく解説しますが、命に関わることです。
判断が難しい場合はカー専門店やガソリンスタンドのプロに判断して譲ってもらいましょう。
また、スタッドレスタイヤの寿命を走行距離で判断する場合は10,000〜15,000kmが目安とされています。
3年未満の使用でも、走行距離が10,000kmを超える場合は交換するか一度チェックしましょう。
スタッドレスタイヤは10年履きっぱなしでも大丈夫?

技術の進歩によりスタッドレスタイヤの寿命は年々伸びていますが、10年間履き続けて使い続けるのはおすすめできません。
適切タイヤの寿命の目安は、製造から3〜5年、走行距離で10,000〜15,000kmとされています。
10年はこの目安を大幅に超えています。
現在10年近くスタッドレスタイヤを使い続けているなら、今すぐ交換が必要です。
スタッドレスタイヤの寿命が3〜5年とされる理由

スタッドレスタイヤの寿命が3〜5年とされる理由は主に2つあります。
冬場の雪道の走行で滑りやすくなる
雨の日の高速道路の走行に影響が出る
新品のスタッドレスタイヤはやわらかく、雪道でも路面をしっかり捉えられますが、3年以上使用するとゴムが硬くなり、雪道で滑りやすくなります。
雪道でのスリップは大きな事故に繋がりやすいため、走行に違和感がある場合は早めの交換を検討しましょう。
また、スタッドレスタイヤは濡れた路面が苦手なため、雨の日の高速道路の走行は危険です。
特にタイヤの寿命が近づいている場合はグリップ力が低下しているため、ハイドロプレーニング現象を引き起こす可能性があります。
スタッドレスタイヤで高速道路を走る前は、タイヤの溝やひび割れがあるか必ず確認しましょう。
ハイドロプレーニング現象とは
雨天時に高速走行をすると、タイヤと路面の間に水の膜ができます。
その結果、タイヤが路面から浮いてしまいハンドルやブレーキが効かなくなる現象です。
時速80km以上の高速走行時や、タイヤの溝が浅くなっている場合に起きやすくなります。
夏場のスタッドレスタイヤの履きっぱなしは危険

夏場にスタッドレスタイヤは使用しないでください。
スタッドレスタイヤのゴムは熱に弱いため、夏場の熱い路面を長時間走行すると「バースト」する可能性があります。
バーストとはタイヤが突然破裂して空気が一気に抜ける現象です。
タイヤがバーストしてしまうと急ブレーキや急ハンドルが必要となり、大きな事故に繋がります。
また、雪を掻き出すように設計されたやわらかいスタッドレスタイヤは、夏場の乾燥した路面に向いていません。
ブレーキが効きづらくなったり、カーブが曲がりづらくなったりします。
スタッドレスタイヤの交換タイミングや見分け方を解説

スタッドレスタイヤの寿命や履きっぱなしが危険なことがわかったところで、ここからはスタッドレスタイヤの交換タイミングや見分け方を解説します。
スタッドレスタイヤの交換タイミングや見分け方
100円玉で残り溝をチェックする
プラットホームで確認する
ひび割れや傷がある
どれも簡単に見分けられる方法ばかりです。それぞれ確認していきましょう。
100円玉で残り溝をチェックする
スタッドレスタイヤの交換タイミングを知る簡単な方法に、100円玉を使用する方法があります。

画像のように100円玉をタイヤの溝に差し込み「1」が見えるなら交換が必要です。
100円玉の「1」からフチまでの長さが約5mmのため、「1」が見えるとタイヤの消耗が進んでおり、交換時期が近づいています。
簡単なチェック方法なので、気になる方は試してみましょう。
プラットホームで確認する
国内メーカーのスタッドレスタイヤには、使用頻度の目安として「プラットホーム」と呼ばれるものが設置されています。

1本のタイヤにプラットホームは4箇所あり、溝を50%消費するとタイヤの表面に現れます。
これが現れたタイヤは、冬用タイヤとして安全に使用できないということです。
プラットホームが露出した状態で冬道を走行すると、ブレーキが効かなかったり、スリップしたりする可能性が高まるからです。
また、タイヤの溝は法律で1.6mm以上と定められており、プラットホームが露出しても5mmほど溝があるため法令違反になりません。
とはいえ、使用限度を超えた危険なタイヤであることには変わりません。
プラットホームが露出している場合は交換を検討しましょう。
ひび割れや傷がある

タイヤはゴム製のため、経年劣化が進むと硬くなり、ひび割れや傷が発生します。
ひび割れや傷があるタイヤはバーストの危険があります。
高速道路の走行を避け、普段よりもスピードを落とし、安全運転を心掛けましょう。
また、ひび割れや傷は自然に塞がることはありません。
放置するとますます悪化するため、タイヤの交換を早めに検討しましょう。
スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法

ここからはスタッドレスタイヤを長持ちさせる方法を紹介します。
スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法
空気圧を定期的にチェックする
タイヤローテーションを行う
カバーをかけて保管する
安全運転を心掛ける
それぞれ解説していきます。
空気圧を定期的にチェックする

スタッドレスタイヤに関わらず、タイヤを長持ちさせるために、空気圧を定期的にチェックしましょう。
空気圧が低いとタイヤは路面との接地面が増え、摩耗が起こりやすく、消耗や劣化が激しいです。
一方、空気圧が高すぎるとタイヤの中央部分が摩耗しやすく、寿命が短くなります。
特に冬は気温の変化で空気圧が変化しやすいため、こまめなチェックが大切です。
ガソリンスタンドやカー用品店なら、無料で空気圧を測定できるので、月に一度はチェックしましょう。
タイヤローテーションを行う

タイヤローテーションとは、タイヤの位置を入れ替える作業のことです。
車種によって変わりますが、一般的に前後のタイヤの位置を入れ替えます。
タイヤローテーションを行うと摩耗が均一になり、スタッドレスタイヤが長持ちします。
また、タイヤの寿命を伸ばすだけでなく、燃費の向上や安定走行にも繋がります。
保管前にタイヤの前後左右がわかる目印を付け、シーズンごとにローテーションを行うのがおすすめです。
タイヤローテーションは専用の工具が必要なため、カー用品店やガソリンスタンドのプロに任せましょう。
知識がない方が行うと大きな事故に繋がる可能性があります。
カバーをかけて保管する
タイヤは紫外線や雨に弱いため、使わない期間はカバーをかけて保管しましょう。
タイヤは熱に弱いため、できるだけ涼しい場所や日陰で保管するのがおすすめです。
また、タイヤの保管方法は、ホイールが付いているかどうかで異なります。
ホイール付きで保管する場合は、タイヤを平積みにしましょう。
ホイール付きのタイヤは重いため、縦に積んでしまうと一部分に重量がかかってしまい、保管中に変形やゆがみが生じる可能性があります。
一方、タイヤのみを保管する場合は、タイヤの変形を防ぐため縦に立てて保管するのがおすすめです。
タイヤの保管方法については、こちらの記事をチェック
安全運転を心掛ける

スタッドレスタイヤを長持ちさせるために、安全運転を心掛けましょう。
急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどの激しい運転は大きな摩擦が生じるため、タイヤがすぐに消耗します。
また、高速走行や長時間の連続走行はタイヤの消耗を早める原因となります。
遠出をよくする方は、スタッドレスタイヤの寿命が短くなりやすいうを留意しておきましょう。
スタッドレスタイヤの寿命を知って安全なドライブを楽しもう

この記事ではスタッドレスタイヤの寿命や交換時期について車のプロが詳しく解説しました。
スタッドレスタイヤの寿命は3〜5年が一般的です。寿命を超えたタイヤを使い続けると冬場の雪道で滑りやすくなったり、雨の日の高速道路の走行に影響が出たりします。
また、スタッドレスタイヤの交換タイミングや見分け方も紹介しました。
スタッドレスタイヤの交換タイミングや見分け方
100円玉で残り溝をチェックする
プラットホームで確認する
ひび割れや傷がある
寿命が過ぎたスタッドレスタイヤを使用し続けると大きな事故に繋がります。定期的な自己点検も大切ですが、ガソリンスタンドやカー用品店のプロによる点検もおすすめです。
無料で点検を行ってるため、気になる方は問い合わせてみましょう。