この記事では、タイヤワックスの特徴や効果、水性と油性の違い、正しい塗り方の手順などを詳しく解説します。
記事の最後にはプロがおすすめするタイヤワックスもご紹介していますので、どのタイヤワックスを購入すべきか迷っている方にとても参考になる内容となっております。
この記事のもくじ
タイヤワックスとは
タイヤワックスは、タイヤに黒々と輝く光沢を与え、より綺麗な印象を与えてくれるタイヤ専用のコーティング剤です。
光沢だけではなく、汚れや紫外線によるひび割れの防止にも効果的です。
タイヤワックスにはスプレー・固形がある
タイヤワックスは形状にも違いがあり、主にスプレータイプと固形タイプに分かれます。
スプレータイプは手軽に使用でき、タイヤ全体に均一に吹きかけるだけで簡単に施工できます。路面にタイヤが接地している面にはかからないよう注意しましょう。
固形タイプはスポンジを使って塗布するため、細かい部分まで丁寧に仕上げることができ、ホイールやボディにかかりにくいのが特徴です。
手間はかかりますが密着度が高く、高いツヤ感が得られます。
タイヤワックスの水性と油性の違い
タイヤワックスの成分は水性と油性の2種類です。
水性は、水をベースにシリコンを乳化して作られており、石油系溶剤を含まないため長く使っていてもタイヤにダメージを与えません。
一方、油性は親油性のシリコンを溶かして作られ、深い光沢感を出す特徴がありますが、タイヤの劣化を招く可能性があります。
油性が招く劣化の可能性については以下の記事で詳しく解説しています。
水性のタイヤワックスのメリット・デメリット
水性タイヤワックスは自然で控えめなツヤ を出せるのが特徴です。
手や服が汚れにくく扱いやすいため、普段の洗車や短期間だけタイヤをきれいに見せたいとき(イベントや撮影など)に向いています。
一方、油分が少ないため雨や洗車で落ちやすく、こまめな塗り直しが必要です。
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 安全性 | 手や服に付きにくく扱いやすい | 油分が少ないため耐久性は短い |
| 仕上がり | 自然で控えめなツヤ | ツヤの持続時間が短め |
| 使用状況 | 普段の洗車や短期間だけ見た目をきれいにしたい場合に最適 |
雨や洗車で落ちやすく、頻繁に塗り直す必要がある |
水性タイプのデメリットは、ツヤの持続が油性と比べて少ないことです。
月に1回程度 の塗りなおしが目安でしょう。
とはいえ、油性に比べて非常に扱いやすいため、普段の洗車で手軽にタイヤをきれいにしたい人におすすめです。
油性のタイヤワックスのメリット・デメリット
油性タイヤワックスは、タイヤ表面に 濃く深いツヤ を出せるのが特徴です。
耐久性が高く、雨や洗車にも強いため、 長期間タイヤをきれいに見せたいときや、屋外での使用に向いています 。
ただし、手や服に付きやすく、塗布後にムラになりやすいため扱いには注意が必要です。
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 耐久性 | 雨や洗車に強く、長持ちする | 乾燥・汚れが付きやすい場合は塗りムラが目立つ |
| 仕上がり | 濃く深いツヤで高級感のある見た目 | 手や服に付きやすく扱いに注意が必要 |
| 使用状況 | 屋外保管や長期間タイヤをきれいに見せたい場合に最適 |
油性タイプのデメリットは、塗布時にムラができやすく、 均一にツヤを出すためには多少の技術やコツが必要な点です。
手や服に付きやすいため、扱いにも注意が必要で、初心者にはやや難易度が高いタイプと言えます。
水性タイヤワックスの塗り方
続いてタイヤワックスの正しい塗り方をみていきましょう。
ここでは、初心者でも扱いやすい水性タイプのタイヤワックスの塗り方について解説します。
タイヤワックスは サイドウォールの外側(見える面)だけに塗布します。
タイヤの内側(車体側に向いた面)は塗りません。
ホイールハウス内はブレーキやサスペンションなどが近く、ワックスが付着すると滑りやすくなる危険もあります。
1.タイヤの洗浄
まずはタイヤ表面についているホコリやゴミをしっかり洗い流すことが大切です。
汚れが残ったままだとワックスがうまく密着せず、くすみの原因になります。
やり方としてはサッと水洗いするだけではなく、ブラシを使って溝の汚れまで丁寧に取り除くことで、ワックスの効果を最大限に引き出すことができます。
2.タイヤワックスを塗布
水洗いしたタイヤをしっかり乾燥させた後、タイヤワックスを塗布します。
濡れたままだとワックスがうまく定着しないため、溝の中まで乾燥しているか隅々まで確認しましょう。
スプレータイプの場合
缶をタイヤから20〜30cmほど離して、タイヤの側面に均一に吹きかけます。
ボディやホイールにつかないよう気をつけましょう。近すぎるとムラや液だれの原因になります。
固形タイプの場合
付属のスポンジや布に少量取り、タイヤの側面に均一に塗り込みます。
力を入れすぎず、薄くのばすのがポイントです。
一度に広範囲に塗るのではなく、少量づつとって、狭い範囲を塗り仕上げていくイメージです。
固形ワックスも、ボディやホイールに付かないよう注意してください。
※万一ホイールにワックスがついた場合は、すぐに拭き取りましょう。
3.タイヤワックスの拭き取り・乾燥
スプレータイプ の場合は、全体に吹きかけたあと、ムラが気になる部分だけを軽く拭き取る程度で問題ありません。
固形タイプ は、乾く前に厚く塗りすぎた部分をやわらかい布で丁寧に拭き取ります。
このひと手間で、ムラのない自然なツヤに仕上がります。
拭き取りすぎるとツヤが薄れてしまうため、仕上がりを見ながら調整しましょう。
どちらのタイプも、塗布後は 30分〜1時間ほどしっかり乾燥させること が大切です。
乾かないまま走行すると、ワックスの効果が落ちたり、ホコリや汚れが付着しやすくなります。
タイヤワックスを塗るタイミング
タイヤワックスは定期的な頻度で塗りましょう。
タイヤはゴム製品であり、紫外線に晒され続けるとひび割れや亀裂が生じやすくなります。
一方、頻繁に塗り過ぎることも、タイヤに含まれる劣化防止剤が流れ出し、逆に劣化を早める可能性があります。
そのため、水性のタイヤワックスは月に1回、油性のタイヤワックスは2~3ヶ月に1回程度の頻度で塗るのが理想です。
タイヤワックスでひび割れが起こるのは本当?
タイヤワックスでタイヤがひび割れるという話を聞くことがありますが、これは一部の石油系溶剤を使用した油性タイヤワックスに限ります。
石油系溶剤を使用した油性タイヤワックスは、タイヤ内部の保護成分を過剰に吸い出してしまうことがあり、その結果、ひび割れが進行してしまいます。
したがって、タイヤワックスを選ぶ際には水性タイプ、もしくは石油系溶剤不使用のものを選びましょう。
油性タイヤワックスのひび割れに関してさらに詳しく知りたい方は、以下のリンク先の記事も参考にしてください。
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【水性】プロがおすすめする最強タイヤワックス3選
ここまでタイヤワックスについて、特徴や効果、種類や塗り方の手順などを詳しく解説してきました。
とはいえ、たくさんのタイヤワックスの中からどれを選べば間違いがないのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで、プロが選ぶおすすめの水性タイヤワックスを3点ピックアップしましたので、確認していきましょう。
※紹介するのは、扱いやすい水性のタイヤワックスです
EXCEL COAT【CLEAN EXCEL】
「EXCEL COAT」は、特殊高分子シリコーンの働きにより、タイヤやレザーに艶を与え、表面を保護してくれるタイヤワックスです。
水性エマルジョン溶剤を使用しているため、塗布後もベタつかず、しっとりとした仕上がりになります。
また、静電気を抑えてホコリが付くのを防ぐ効果もあります。
無臭で燃えにくいため安全性も高く、何度使用しても油カスが蓄積しません。
そのため、室内のダッシュボードなどにも使用可能です。
出がけにサッと塗るだけで汚れが落とせるので、日常使いでも気軽に使える万能なタイヤワックスです。
ディグロス ギラエッジ【SOFT99】
「ディグロス ギラエッジ」は、平滑で厚みのある光沢被膜を形成するタイヤ用ツヤ出し剤です。
タイヤの形状に合わせて動くFLEXヘッドを採用しており、偏平タイヤにも対応し、タイヤとホイールの隙間もしっかりと塗ることができます。
ニオイが少ない水性タイプで安全性が高く、3〜4台分のタイヤに使用できます。
CCウォーターゴールド タイヤコーティング【Prostaff】
「CCウォーターゴールド タイヤコーティング」は、高純度の艶成分を100%配合したコーティング効果が得られるタイヤワックスです。
溶剤無添加でタイヤを傷めず、黒艶耐久成分が紫外線や酸化による劣化からタイヤを守ります。
また、撥水シリコーンが雨や汚れを弾き、上品な黒艶を保ってくれます。
アーチ形状のスポンジで、フチまでしっかり塗ることができるため、初心者でも使いやすい商品です。
初めてのタイヤワックスには水性がおすすめ!最強の艶を手に入れよう
この記事では、タイヤワックスの特徴や効果、水性と油性の違い、正しい塗り方の手順などを詳しく解説しました。
手軽にタイヤを保護し、艶を手に入れたい場合は水性タイプがおすすめです。
紹介したプロがおすすめするタイヤワックス3つも活用しながら、ご自身の車にに合うものを選んでみましょう。
正しい方法で定期的にタイヤワックスを行えば、キレイな黒の艶を長くキープすることができます。